早期リタイア相談センターの相談員によるブログ

カテゴリー: 相談記録

50代の相談者からの早期リタイアに関する相談例

50代の相談者からの早期リタイアに関する相談例をご紹介します。

50代で会社の管理職。

これまで順調に会社のキャリアを歩んできたものの、ちょっとした事情があり、最前線から退く事になった、という事情のある方でした。

ちょうど、会社のセミナーで「退職後の生活」についての説明があり、「ちょっと真面目に対応を検討しないと、老後の生活が危ない気がした」という事で、相談に来られました。

分析させて頂くと、確かに、60歳~65歳の引退では、老後の生活が安泰とはいかない事が解りました。

※最近、このような分析結果が出る方が多いです。

ただ、この方の場合には、「70歳頃まで働き続ければ、問題なく引退は可能」という事も解ったので、その分析結果をお伝えして、一旦、早期リタイアを目指すかどうかをご家族も含めて検討して頂く事になりました。

「早期リタイアの準備をしないと、いつまでたっても引退できない」や「早期に引退したい希望がある」といった方の場合は別ですが、そうでない方の場合は、「本当に早期リタイアを目指すのか?」という事を、この段階でしっかりと考えて頂く事も大切です。

当センターでは、不要な方にまで、早期リタイアを強くお勧めするような事はありません。「仕事を長く続ける」という決断も、また、尊重されるべき決断だと考えています。

ただ、この方の場合、結局、早期リタイアを目指される事になりました。

理由は、「もう、以前のように仕事を生きがいにしていくのは難しい」という判断でした(これは、この方が第一線を外れる事になった理由に起因するのですが、詳細は伏せます)。

そこで、準備プランの立案に先立ち、実現性についての具体的な分析をさせて頂く事になりました。

結論は、難易度は高いが、準備に長い時間は必要ない、というもの。

資産や負債が複雑な方だったので、それを解きほぐす作業が必要になり、かなり専門的な作業が必要にはなるものの、それさえ終われば、数年で早期リタイア出来る状態が実現できる、という分析結果となったのです。

相談して良かった、と非常に感謝されて終わる相談となりました。

なお、この方、リタイア後は、ご自身の経験を生かし、後進を育てるような活動(非営利活動)に従事される予定です。

きっと、リタイア後も充実した日々をお送りになる事でしょう。

今の組織でのキャリアの先が見えなくなると、人生が終わったかのような感覚に陥る方は少なくありません。

しかし、長寿化の進んだ現代、様々な生き方が可能です。

そして、早期リタイアによって、「特に稼がなくても生活できる」という状態を築いた後だからこそ出来る事も多くあります。

今の会社で先が見えなくなった方は、ぜひ、早期リタイアという選択肢も考えてみて下さい。

40代の相談者からの早期リタイアに関する相談例

40代の相談者からの早期リタイアに関する相談例をご紹介します。

40代で団体の管理職。

仕事は「無難にこなす」という事を求められているので、面白みは感じていない。

書店でFIREを扱った本を見つけ、できるものならFIREを目指したい、との事。

※FIREと早期リタイアは、同じ意味と考えて頂いて結構です。

早速、実現性について分析させて頂くと、「早期リタイアを実現させる難易度は低い」という分析結果が出ました。

実は、この方の毎月の収支状態は酷いものでした。

この為、この分析結果には、ご本人が一番驚かれていました。

しかし、分析結果が間違っていた訳ではありません。

収支をしっかりと分析させて頂くと、見直す余地が非常に大きい事が解ったのです。

このあたりは、担当していたFPの面目躍如といったところでしょうか。

準備プランの立案もすぐ終わり、50代で早期リタイアする予定のプランとなりました。

ただ、この方、「リタイア後にやりたい事」が全く見つかっていない方でした。

この為、実際の相談では、「リタイア後の生きがいをどうするか?」という、リタイア後の過ごし方についての相談が長く続きました。

結局、リタイア後に一定の趣味費用を確保できるようにプランニングした上で、準備期間中に「生きがいを見つける為の様々な活動をしていく」という事になり、その為の支援も行い、相談は終了となりました。

早期リタイアの準備を始める事が、老後の「生きがい」について考えるきっかけとなる方も多くいらっしゃいます。

今、ご自身のリタイア後の生活についてピンと来ていない方は、それを見つける為にも、早期リタイアについて検討されてみてはいかがでしょうか。

30代の相談者からの早期リタイアに関する相談例

30代の相談者からの早期リタイアに関する相談例をご紹介します。

20代で社会人生活を始めた方が30代にもなると、勤務先の内部事情も良く解ってきます。

自分の将来についても、うっすらと見え始めてくる事でしょう。

その時に、「自分は仕事にのめり込み、組織の中で上を目指す」と自然に思える方は良いのですが、そう思えない方の多くは、「仕事以外の何か」に生きがいを見つけていく事になります

今回ご紹介する相談者の方も、そのような事情をお持ちの方です。

22歳で就職、現在、30代前半。

会社員として無難に過ごされていますが、それほど仕事に熱中できている訳でもない。

会社の中にいる50代、60代を見ていても、あまり魅力的に感じられず、その年代になるまで仕事を続けたくない、という事で相談に来られました。

お聞きすると、その方は、「旅行をして、様々な国の人とふれあうのが好き」という価値観をお持ちでした。実際、学生時代には旅行三昧の日々を過ごされていました。

しかし、今の会社に入ってからは旅行もほとんどいけない日々が続いていました。

ただ、今の会社は安定しており、良い部分もある為、今さら辞めたいとも思えない、という事から、早期リタイアを目指す事にされた、という経緯でした。

この方が素晴らしかったのは、早い時期に相談に来られた事です。年齢的にも早いですし、ご自身で具体的な準備を始める前に相談に来られた為、準備プランの立案が容易でした。

早ければ40代のうちに早期リタイアを実現できる準備プランを立案させて頂き、具体的な準備を開始される事となりました。

早期リタイアを目指す方の多くに共通する点ですが、早期リタイアの準備が決まると、顔色が良くなる方が多いように思います。やはり、明るい将来が見えると、毎日の光景も変わって見えるのでしょうか。

今の社会人人生に満足されていない方は、ぜひ、早期リタイアという選択肢も検討してみて下さい。


※通常、早期リタイアの準備は早めに始めた方が良い結果が出ます。専門家による支援を受ける場合でも、少しでも早く相談される事をお勧めします(ご自身で様々な準備を始めた後だと、実現の難易度が上がる事があります)。

※組織の中で「上に行く事」を目指し、仕事に熱中している方の中にも、実は、早期リタイアの準備を始めた方が良い方は多くいらっしゃいます。そのような方の事例については、また、違う機会にご紹介します。

貴方も早期リタイアを目指すべき?

最近、早期リタイアの相談を担当しているメンバー間で、「早期リタイアを目指す必要性が高まっている」という話が良く出ます。

そのような意見が出るのには、いくつかの理由があるのですが、例えば、相談者の方について分析してみると、「(放っておくと)いつまでたっても、引退できない」という分析結果が出る方が増えているのです。

以前は、定年まで会社員として勤務を続ければ、その後、特に問題のない余生(老後)を送る事が出来るのが「普通」と考えられてきました。

ですから、早期リタイアの相談の現場でも、「その人の定年よりも、どれくらい早い時期にリタイアできるように計画するか」といった観点で相談対応が行われてきました。

しかし、昨今は、相談者の方の情報を分析してみると、そもそも、「定年になっても、引退できない」という方が増えています。

そのような方の場合、早期リタイアの「早期」とは、「定年よりも早い時期」を意味しません。そのような方にとっての「早期リタイア」とは、「(定年よりもかなり先の)自然に引退できる時期よりも前に引退する」という意味になります。

深く考えず、一昔前の定年退職者をみながら、「自分も、あのように引退できるのだろう」と思ってしまっている貴方。

ちょっと甘いかもしれません。

自分将来について甘く考えていると、将来、「いつまで経っても引退できない」という事になってしまうかもしれません。

今、現役世代の方は、一度、しっかりと分析をしてもらう事をお勧めします(もちろん、当センターでも分析は可能です)。

なお、「なぜ、早期リタイアを目指すべきなのか」というテーマについては、当センターのホームページに解説記事がございます。ぜひ、お読み下さい:解説記事「早期リタイアを目指すべき理由」